オフラインとオンラインをつなぐ「UGC」
-村岡氏:ここまで商品企画、事業の拡大、改善のサイクルの中で、顧客との接点をどう活用していくかお話を伺ってきました。ここからはそのサイクルを次のスケールにどう繋げていくかということをお伺いしたいと思います。MEJさんは「C COFFEE」の販売に際してポップアップカフェを実施していました。もともとデジテルマーケティングに注力されているイメージが強かったのですが、あえてリアルに接点をもつ施策に踏み切った背景や意図について教えていただけますか?
大槻氏:実施した一番の理由は、お客様とのリアルな接点をもち、反応をしっかりみたいと考えたからです。また、新商品リリースですのでメディアさんに取材をいただいて認知拡大にも繋がればと思っていました。一般のお客様にも、Instagramで投稿をしていただきたかったので、ラテアートマシーンを導入し、ご購入いただいたお客様の好きな写真や絵をラテアートにしてご提供するという取り組みも行いました。-村岡氏:ありがとうございます。さきほど、斎藤さんがオフィスにBASE FOODを導入するサービスのお話をされていましたが、これもちょっと一風変わった取り組みですよね。
斎藤氏:そうですね。このサービスの提供で良かったのは、もともとの定期購入のお客様が自分の周りの人に自然にBASE FOODを紹介する場を作ることができたということです。普段の会話でいきなり「健康的なパスタがある」って薦められてもちょっと怪しい印象もありますよね。ですがオフィスで普通にパスタを食べていて「それ何?」と聞かれることによって、BASE FOODのことを色々語っていただけるのはとても良いなと思っています。 尾崎氏:知人から紹介されたほうが確実に買いたくなりますよね。その点でもやはりUGCはとても大切ですよね。-村岡氏:SNSでファンを作って来たDINETTEさんや、ファンのコミュニティ作りに注力しているベースフードさんはあえてそのUGCをダイレクトマーケに使われる取り組みをしていらっしゃいます。
-村岡氏:DINETTEさんやベースフードさんはインフルエンサーの方の活用にも積極的に通り組みをされている印象ですが、一般のUGCとの違いなどはどうお考えですか?
斎藤氏:インフルエンサーの方にお金を払って投稿してもらう施策は最近はあまり実施していません。もちろん商品を送ることはありますが、気に入ったら投稿してくださいというスタンスです。なので、投稿してくださる方は本当に気に入っていただいている方なので、そういう意味では実際に商品を購入して投稿してくださるお客様と明確な区別はしていません。 尾崎氏:弊社の場合も概ね同じ感じです。ただ、インフルエンサーさんはフォロワー数などから「この人はインフルエンサーなんだ」というのが分かってしまいますよね。加えてやはりインフルエンサーの方の投稿は、Instagramらしい写真や、ご自分の世界観に沿った感じの写真が多い印象です。他方、一般のお客様の写真は本当に様々で、飾らずに投稿してくださるので、よりリアルに商品を使っている様子などが伝わるなと思っています。UGCとは
UGC(User Generated Contents)とは企業ではなく、一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことを言います。最近はInstagramなどSNSに投稿された写真や動画などが UGCとして注目されています。オフライン施策の成果はどう測っていくべき?
-村岡氏:ありがとうございます。残り時間が少なくなってきましたのでここで質問タイムに入りたいと思います。みなさまデジタル以外の施策も実施されていますが、オフラインの施策の成果をどのように測っていらっしゃいますか?
大槻氏:今回のポップアップストアの場合、商品をどれくらい売ろうということは考えていませんでした。ただ結果的には露出でいうと億単位の広告費をかけたくらいの露出はあったと思います。どちらかというとリリースイベントとして経営判断に近い感じで実施した施策なので、厳密な成果とか価値換算ということはあまり深く考えていません。 尾崎氏:私たちも過去2回ポップアップストアをやりましたが、そこでの売り上げよりはお客様と実際にお会いし、実際に商品を手にとっていただくことを重視しました。弊社はプロダクトに「ディレクター」という役割の人がついています。もともとヘアメイクアーティストをやっていてファンも多くいらっしゃるような方です。ポップアップストアにくると、ディレクターに会うことができ、ますますブランドに対しての熱量をあげることができたと考えています。D2C企業にとって「顧客との接点」の価値とはなにか?
-村岡氏:ありがとうございます。それでは最後にまとめとして、お客様との接点が事業にとってどのような価値をもっているとお考えか、お聞かせください!