こんにちは、SMMLabの小川です。
ソーシャルメディアマーケティング(以下SMM)に積極的に取り組まれている企業の担当者に、現場でのSMM活動の実際についてお聞きするインタビューシリーズ【企業担当者に聞くSMM最前線】。前回に引き続き、Facebookで先進的な取り組みをされているタマホーム株式会社の川野氏にお話を聞きました。
―― Facebookページを運用されていて、一番楽しいと思う瞬間は何ですか?
一番楽しいと思う瞬間は、やはりコメントしてもらったとき、そしていいねの数が1投稿で3ケタつくときですね。これが10万人のファンになったら4ケタになってくるんでしょうけど。
でもやはりいいねよりもコメントがつく方が嬉しいですね。「コメントさせる気になった、よし!」というのがありますよね(笑)。
―― 印象的だったコメントや、ファンとのやりとりはありますか?
以前ある店舗の写真を投稿したときに、「以前モデルハウスを見に行きました。それから2年くらいたちましたが、そろそろ家を建てないといけないのでもう1回行かせてもらいますね」とコメントを頂いたことがありました。これは嬉しかったですね。
結局、せっかく展示場に来ていただいても、特にその後関わることがなければ、そのまま終わりになる可能性が高かったですよね。でも、タマホームのFBページを見たら、以前行った店舗が載っていて、「リニューアルされてるな」と思ってもらえたということですから。
「以前彼女と住宅展示場に行きましたけど、中ってこんな風になってるんですね。外からしか見ていなかったですけど、今度行ってみます。」とのコメントを頂いたこともあります。こういうやりとりがあると、やはり嬉しいですね。
また、当初からずっとファン数1, 000人の区切りなどで必ず「ありがとう」のメッセージを入れるようにしていたところ、たまたま8, 000人目のいいね!を押してくださった方がテレビ局の方で、そこからお仕事のご縁が始まった、ということもありました。
(補足説明:タマホームが協賛する福岡国際マラソンと、タマホームFBページの連動企画を開催。大会開催前から、テレビ朝日のアナウンサーがタマホームFBページに毎日登場し、大会について様々な角度から紹介。さらに大会当日には、レースの状況をクイズにしたFBキャンペーンや、レース中のCMでFBページの紹介を行うなど、放送メディアとFacebookページをリアルに連動させた新しい企画を開催し話題となった。現在はすでにウォール展開及び同キャンペーンは終了。)
―― ファンとの関係を深めていくための、御社としての「戦略」は何かあるのでしょうか?
特に戦略というものはないです。
タマホームでは、ファンを最初からお客さんだ、という捉え方はしていません。まずはお知り合いになるところから。恋愛みたいな感覚ですよね。初めて出会った時に「付き合ってください」と言われてもですね(笑)。ただ、その人のことを知っていたら、返事はできると思うんですよ。「分かりました、いいですよ」、と言われるか、「ごめんなさい」、と言われるか二つに一つだと思いますけど、前者だと、「ごめんなさい」だけだと思うんですよね。
きっと、常に「自然体」が絡みやすいんだと思うんですよ。あまり堅苦しくならず、気負わず。「自然体」で徐々に仲を深め、ファンをコアな世界に導いていきたいですね。
―― 現時点でファン数が1万人を突破しましたが、次の具体的な目標は何ですか?
ファンだけをバンバン増やすというやり方じゃないと思っているんです。最終的なリーチはクチコミだと思っているので。そのクチコミがどこまで届くかかと思います。それで増えた人が本当のファンだと思っています。
なので、「1万の次は2万やー!それは3月までに達成!」というのはないですね(笑)。結果的にそうなっていればいいですけどね。それで、またパーティーがやれたらいいな、と(笑)。
(補足説明:10, 000いいね!達成を記念し、全国3か所でファンとの交流会を開催。徹底してファンを喜ばせる企画で、多くのファンの支持を得た。以前SMM Labでもこちらのブログ記事でご紹介:http://smmlab.jp/?p=2540)
―― タマホームがFacebookページで目指すゴールは何でしょうか?
一番いいのは、最終的にはFacebookがきっかけで家を建てていただいた方が、実際にタマホームで建てた家をFacebookで掲載してください、と言っていただけること。それが理想だと考えています。
やはり、一生に1回の買い物なので、納得してご購入いただきたいですし、1棟のモデルハウスではなく、他社も含めて多くのモデルハウスや実例を見ていただきたいと思っています。他社のモデルハウスや実例も見て、それでうちを選んでもらえたら、それはずっとのお付き合いになると思うんですね。Facebookでも、ファンの方とそういうアツくコアなお付き合いをしていければと思っています。
8月から本格的にFacebookページの立ち上げ作業を行ってきて、ようやく今、全てがつながって、準備段階が終わったのかな、と思っているんです。ここからが、ようやく本格的な運用段階かな、と。その意味では、今はまだタマホームの「Facebook元年」と捉えています。
タマホームも今は14期目で、この業界で他社に比べたら社歴は浅いのですが、その分新しい試みを行い、先駆けてやれることはやっていこうと考えています。仮にもし失敗したとしても、そこで得るものは大きいと思っていますので。まだ他社で飛びぬけた事例もないと思いますしね。現時点では、建設業界の中ではFacebookマーケティングNO.1と自負していますので、今後もぜひこれを継続していきたいですね。あくまで、自然体でね(笑)。
(横綱白鵬関の手形サインと立行司 木村庄之助さんのサイン色紙の前で。左から 広告宣伝部 課長 池部公紀氏、常務取締役 わくわくドキドキ本部 本部長 玉木伸弥氏、今回インタビューさせて頂いた広告宣伝部 Facebook課 係長 川野和義氏。色紙に書かれた「精神一到」の意味は、「精神を集中して努力すれば、どんなことでもできないことはない」。 )
<インタビュー後記>
今回お話をお聞きした川野氏は、インタビュー中も終始楽しそうにお話されており、ご担当として本当にソーシャルメディアを楽しんでいらっしゃるのだな、と感じました。経営者である玉木氏、そしてご上司である池部氏の深いソーシャルメディアへの理解、そしてそれを実践し、社内をどんどん「巻きこんでいく」川野氏。お三方のタッグにより、これからタマホームがどのような取り組みを行っていくのか?タマホームの今後のソーシャルメディア活用に、ぜひこれからも注目していきたいと思います。
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川野和義氏 プロフィール
タマホーム株式会社
わくわくドキドキ本部 広告宣伝部Facebook課 係長
タマホーム株式会社公式サイト http://www.tamahome.jp/index.html
タマホームFacebookページ https://www.facebook.com/tamahome.jp
インタビュアー:小川 裕子(アライドアーキテクツ株式会社 SMMLab)
■参考リンク
モニプラファンアプリ
http://fan-app.monipla.jp/
■関連記事
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【企業担当者に聞くSMM最前線】
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・リーデル(RSN JAPAN 株式会社) 西村 敏雄氏(1/2)
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・「まごころのファンサイト運営から見えてきたもの」シャレコデザイン 大野幸一氏
【企業担当者に聞くSMM最前線】タマホーム株式会社Facebook課 川野和義氏(2/2)
2011.12.15
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