こんにちは、SMMLab研究員の藤田です。
10月6日からFacebookページに表示されるようになった「話題にしている人」(当初は「言及している人」)が、「エンゲージメント」の新たな評価指数として注目されています。しかし、詳細についてはまだ不明なことが多く、その解釈について色々な考察がされている現在、SMMLabのFacebookページで起きた現象から見えてきた、「話題にしている人」についての注意すべき点をご紹介します。
2, 604人の「いいね!している人」に対して、「話題にしている人」がナント!7, 745人!「いいね!している人」に対する「話題にしている人」の割合を、「エンゲージメント率」と解釈しはじめている方もいらっしゃるようですが、SMMLabの数字を見ると一概にそうとは言えないのではないかという疑問が湧いてきたのです。
以下10月16日現在での事実をご紹介しながら、不確定ではありますが、新指標の解釈について考えてみたいと思います。
まずは「話題にしている人」の算出について現在分かっている条件は以下となります。
参考:「facebookページ新しい効果指標 -”言及している人”はエンゲージメント指標」
「話題にしている人」は過去1週間にそのFacebookページに対して、
ポストに対して、いいね!コメント、シェアなどを行う
Answered a Question you’ve asked
Facebookページのクエスチョンに答えている
Responded to your event
Facebookページ主催のイベントに反応
Mentioned your Page
Facebookページを話題にする
Tagged your Page in a photo
写真に対してFacebookページをタグ付け
Checked in or recommended your Place
チェックインに対して、いいね!やシェアをする
Checking in at a Place
チェックインをする
上記のアクションを行った人の数、ということですので、SMMLabのデータを見てみましょう。
前出のキャプチャーを取った10月16日の「話題にしている人」の算出元になったと思われる10月9日〜15日のデータによると、対象期間のポストに対するアクションは合計398です。「いいね!」数2604に対する割合は15%ですので、ここまでは「エンゲージメント率」としては妥当な数字のように見えますが、7, 745との差分は一体なにを表しているのでしょうか?
実は、10月5日にポストしたクエスチョンになんと9, 456票の回答があったことがわかりました。このクエスチョンへの回答数が「話題にしている人」の数字に大きく影響していたのです。
さて、Facebookページに「いいね!」をしていないユーザーも回答出来るクエスチョンの回答数を含んだ数字が、果たして「エンゲージメント率」と言えるでしょうか?また、クエスチョンに回答してくれただけのユーザーを「話題にしている人」と評価した場合、この数字はどのような意味を持つのでしょうか?
そこで、まだ英語でのβ版だけではありますが、新しくなったインサイトのデータを見てみると、これまで「Users」「Interactions」の2つに分けられていたタブが、「Fans」「Reach」「Talking About This」の3つに変更になっています。新しいインサイトの機能についての詳しいまとめはこちらをご参考下さい。
「大幅アップデート! Facebookインサイト 新機能7つのまとめ」
via 「大幅アップデート! Facebookインサイト 新機能7つのまとめ」
この図を見ると、今回導入された「話題にしている人」は、ファンとのエンゲージメントを評価するための数値ではなく、リーチを想定するためのベースであることが分かります。したがって、「話題にしている人」は、Facebookページになんらかの反応をした人の数であって、その人たちとの関係性はさらにデータを精査して考察していかなくてはいけない数値であるということに注意してください。リーチを拡大するのか、ファンとのエンゲージメントを高めるのか、Facebookページの運用目的によって、「話題にしている人」の評価方法は変える必要があるのです。
SMMLabでは今後、新しいインサイトを活用して、ファン/話題にしている人/リーチの三つの観点から、Facebookページを評価する方法を研究してみたいと思いますので、ぜひ皆様のご意見・ご感想をお聞かせ下さい!
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